共働き家庭で夫が育休を取ると、家計は単純に「夫の収入が減る」だけでは終わりません。
実際には、
- 夫の収入の変化
- 妻の負担の軽減
- 保活や復帰時期
- 復帰後の働き方
- 固定費の重さ
まで含めて、家計の形そのものが変わります。
そのため、
共働きだから何とかなる
育児休業給付金があるから大丈夫
と大まかに考えると、後から家計計画が苦しくなりやすいです。
先に結論を言うと、共働き家庭で夫が育休を取るかどうかは、
今の年収や手取りだけではなく、前提が崩れた時に家計を立て直せるかで考えた方が失敗しにくいです。
この記事では、共働き家庭で夫が育休を取ると家計がどう変わるのかを、収入・支出・働き方の3つから整理します。
まず知っておきたいのは、家計は「収入減」だけで決まらないということ
夫が育休を取ると、最初に気になるのは収入だと思います。
もちろんそこは大事です。
ただ、実際の家計は、収入がいくら減るかだけでは決まりません。
なぜなら、共働き家庭ではもともと、
- 夫婦どちらも働く前提
- 妻が予定通り復帰する前提
- 保育園に入れる前提
- 復帰後にまた貯金できる前提
のように、いくつもの前提の上に家計が成り立っていることが多いからです。
この前提が1つでも崩れると、家計の苦しさは一気に大きくなります。
夫が育休を取ると変わるのは、夫の収入だけではない
夫の手取りは変わる
これは当然ですが、夫が育休を取れば、通常の給料ではなく、育児休業給付金を前提に家計を考えることになります。
ただし、ここで大事なのは、
給付金があるから大丈夫ではなく、
いつ入るのか、どのくらいの期間その前提で回すのかです。
育休中は、想像以上に手取り感が変わります。
さらに、給付金が入るまでの無収入期間や、住民税のように別で考えないといけない支払いもあります。
住民税のような固定的な支出が気になる場合は、こちらも先に整理しておくと流れがつかみやすいです。
→ 育休中の住民税はどう払う?手取りが苦しくなる前に知ること
妻の負担は下がる
共働き家庭で夫が育休を取る意味は、収入面だけではありません。
大きいのは、妻に育児負担を集中させにくくなることです。
特に出産直後や育休序盤は、睡眠不足も重なります。
この時期に片方だけが育児を抱えると、体力面も精神面もかなりきつくなりやすいです。
実際、私自身も、妻だけにしんどい思いをさせたくないという気持ちがかなり大きかったです。
だからこそ、共働き家庭で夫が育休を取る価値は、単純な損得だけでは測れません。
家計の支出構造も変わる
夫が育休を取ると、支出面でも変化があります。
たとえば、
- ミルクやおむつなどの育児費用
- 光熱費
- 自宅で過ごす時間が増えることによる細かい生活費
- 時短のための支出
などです。
つまり、共働き家庭で夫が育休を取ると、
収入が変わるだけでなく、支出の出方も変わる
と考えた方が現実に合います。
共働き家庭が甘く見やすい前提
ここがかなり重要です。
共働き家庭は、もともと収入源が2つあるので、何となく安心しやすいです。
でも、実際には次の前提を甘く見やすいです。
妻は予定通り復帰できる前提
これはかなり危ない前提です。
出産後は、保育園、体調、育児負担、家庭事情などで、予定通りに復帰できないことがあります。
共働き前提で家計を組んでいると、この変化がかなり効きます。
実際、私の家庭でも、子どもが保育園に入れなかったため、妻は予定通り復帰できませんでした。
この時点で、もともと考えていた家計の前提はかなり崩れました。
妻がしばらく働けない前提で家計をどう組むかは、こちらで別に整理しています。
保育園に入れる前提
これもよくある落とし穴です。
1歳のタイミングで入園できる前提、4月入園で何とかなる前提で考えていると、落ちた時に家計がかなり苦しくなります。
保活は育児イベントとして見られがちですが、実際にはかなり大きな家計イベントです。
復帰後に収入を戻せる前提
これも注意が必要です。
「育休中は一時的に減っても、復帰後にまた働けば戻せる」と考えやすいですが、実際には
- 時短勤務
- 残業のしづらさ
- 子どもの体調不良
- 保育料
- 外食や宅配などの時短支出
が重なって、思ったように家計を回せないことがあります。
私自身も、復帰後は残業である程度取り戻せると思っていましたが、そう簡単ではありませんでした。
共働きでも回りやすい家庭の特徴
もちろん、共働き家庭でも夫が育休を取って回りやすい家庭はあります。
たとえば、
- 育児休業給付金の見込みが立っている
- 生活防衛資金がある
- 固定費が重すぎない
- 在宅勤務やフレックスなど、働き方に柔軟性がある
- 夫婦でお金の話ができている
こういう家庭は、前提が一部崩れても立て直しやすいです。
特に大きいのは、夫婦でお金の考え方を共有できているかです。
家計の不安は、金額そのものより、
何が決まっていて、何がまだ曖昧なのか分からない状態
の方がしんどくなりやすいです。
逆に苦しくなりやすい家庭の特徴
一方で、苦しくなりやすいのは次のような家庭です。
- 妻の復帰収入を前提にしすぎている
- 保育園に入れる前提で組んでいる
- 住宅ローンや車など固定費が重い
- 生活防衛資金が薄い
- 固定費を見直していない
- 夫婦でお金の話が曖昧
このタイプは、どれか1つ前提が崩れるだけでも家計の不安がかなり大きくなります。
特に、共働き前提の家計は、片働きに近い期間が発生すると、一気に苦しくなることがあります。
共働き家庭が先に決めておきたいこと
夫が育休を取るかどうかを考える前に、共働き家庭では最低限ここを決めておくと進めやすいです。
1. 何か月取るのか
期間が決まるだけでも、必要資金や支出の見方が変わります。
2. どこまで赤字を許容するのか
一時的な取り崩しを認めるのか、なるべく赤字を避けたいのかで考え方が変わります。
3. 妻が予定通り復帰できない場合どうするか
ここは、最初からプランBを持っておいた方が安心です。
4. 先にどの固定費を見直すか
共働き家庭でも、固定費の重さはかなり効きます。
特にスマホ、インターネット、車保険あたりは先に見直しやすいです。
5. 夫婦で何を共有するか
全部を完璧に共有する必要はありません。
でも、少なくとも
- 収入見込み
- 毎月の支出
- 足りない月があるか
- 前提が崩れた時どうするか
ここは共有しておいた方がかなりラクです。
迷うなら「大丈夫か」より「崩れた時に立て直せるか」で見る
共働き家庭で夫が育休を取る時、考え方としてかなり大事なのはここです。
今の見込みで大丈夫か
ではなく、
前提が崩れた時に立て直せるか
で見ることです。
たとえば、
- 妻の復帰が遅れた
- 保育園に入れなかった
- 収入が思ったより戻らない
- 支出が想定より増えた
こうしたことは、実際に起こります。
だからこそ、共働きだから強い、収入が2本あるから安心、という見方だけでは不十分です。
むしろ、前提が崩れた時に何から立て直すかを先に持っている家庭の方が強いです。
育休中に家計が赤字になりそうな時に、どこから見直すべきかを先に整理したい場合は、こちらが役立ちます。
→ 育休中に家計が赤字になるときの対策|最初に見直す順番を整理
まとめ
共働き家庭で夫が育休を取ると、家計は単純な収入減だけでは決まりません。
実際には、
- 夫の手取りの変化
- 妻の負担の軽減
- 保活や復帰時期
- 復帰後の働き方
- 固定費の重さ
まで含めて考える必要があります。
特に気をつけたいのは、
- 妻が予定通り復帰できる前提
- 保育園に入れる前提
- 復帰後に収入を戻せる前提
この3つを甘く見ないことです。
共働きでも大丈夫かを考える時は、
今の見込みだけでなく、前提が崩れた時にどう立て直すかまで見ておくと、かなり判断しやすくなります。
家計が苦しくなる前に、まず何から整理すべきかを見たい方は、こちらも参考にしてください。

