育休前に夫婦で決めるべきお金のことは、
細かい節約術より先に、前提をそろえることです。
先に答えを言うと、
まず決めるべきなのはこの5つです。
- どこまで収入が下がっても回すのか
- 何を削って、何を守るのか
- 妻側の収入はどう見込むのか
- 保育園と復帰をどう前提に置くのか
- 前提が崩れたとき、どう立て直すのか
ここを決めずに進むと、
夫は「何とかなる」と思い、
妻は「それだと足りない」と感じて、
後からズレやすくなります。
しかも実際には、育休まわりのお金はかなり動きます。
父側の育児休業給付は原則として180日までは67%、その後は50%です。一定要件を満たすと、最大28日間は出生後休業支援給付金で13%上乗せされ、対象期間は合計80%の設計になります。
さらに、妻が健康保険の被保険者で産前産後休業中に給与が出ない場合は、出産手当金が原則として1日あたり賃金の3分の2相当です。復帰後も、条件を満たせば育児時短就業給付金は原則として時短就業中賃金の10%相当額です。
だから、
「だいたい何とかなるだろう」ではなく、夫婦で同じ前提を持つこと がかなり大事です。
最初にそろえるべきなのは「数字」より「前提」
ここを間違えると、話し合いがズレます。
夫婦で先にそろえるべきなのは、
いきなり家計簿の細かい数字ではありません。
まず必要なのは、
うちは、何を前提にして家計を組むのか
をそろえることです。
たとえば、
- 妻はいつから働ける前提なのか
- 保育園はいつ入れる前提なのか
- ボーナスを家計に入れるのか
- 貯金をどこまで取り崩すのか
- 赤字になったら何から削るのか
この前提がズレたままだと、
計算しても意味がありません。
自分も、結果的に家計を組み直すことになったので、
今振り返ると、
先に夫婦で前提をそろえることの方が、計算そのものより大事だった
と思っています。
1. まず決めるべきは「どこまで収入が下がっても回すか」
最初にやるべきは、
月いくらまで下がっても生活を回すか を見ることです。
育休の話になると、
つい「給付金がいくらか」に意識が向きます。
でも本当に大事なのは、
うちの家計は、月いくらまでなら崩れないのか
です。
ここで見たいのは、たとえば
- 住宅ローン・家賃
- 食費
- 光熱費
- 通信費
- 保険
- 車
- 子ども費
- 最低限の貯蓄
です。
つまり、
「理想の家計」ではなく、
これ以下だとしんどいライン を先に出す感じです。
このラインが出ていないと、
夫は「大丈夫そう」と思っていても、
妻は「全然大丈夫じゃない」と感じやすいです。
2. 次に決めるべきは「何を削って、何を守るか」
ここもかなり大事です。
家計が苦しくなったとき、
全部を同じ熱量で守ろうとすると、話し合いがまとまりません。
だから先に、
守るもの
- 子どもの生活
- 住まい
- 最低限の生活の安定
- 夫婦がこれだけは残したい支出
削る候補
- 外食
- 趣味費
- サブスク
- 被服費
- なんとなく続いている支出
のように、
守るものと削るものを分けておく 方がいいです。
自分の感覚でも、
家計が崩れたときに大事なのは
「全部削る」ではなく
何を守るかを先に決めること でした。
特に子どものことは、
後から揉めないように先に方針をそろえておいた方がいいです。
3. 妻側の収入を「何となく」で置かない
ここはかなりズレやすいです。
夫側の育休給付は意識していても、
妻側の収入は
なんとなく戻る前提 で置いてしまうことがあります。
でも実際は、
- 妻が被保険者なら出産手当金があるのか
- 育児休業給付の対象になるのか
- 時短復帰なら賃金はどう変わるのか
- 育児時短就業給付の対象になりそうか
で、家計の見え方はかなり変わります。
出産手当金、育児休業給付、育児時短就業給付はそれぞれ制度と要件が違うので、妻側も“給与が戻る”の一言で置かない方が安全です。
だから夫婦で先に話すなら、
妻側の収入は、いつ、どの形で、どこまで見込むのか
ここを雑にしない方がいいです。
4. 保育園と復帰を「当然そうなる前提」にしない
ここもかなり重要です。
夫婦でお金の話をするとき、
意外と後回しになりやすいのが
- 保育園
- 復帰時期
- 復帰後の働き方
です。
でも、ここがズレると家計は一気にズレます。
たとえば、
- 1歳で入園できる前提
- 4月には復帰できる前提
- 復帰したら元通り働ける前提
こうした前提は、
外れることがあります。
自分もここはかなり痛感しました。
だから、夫婦で先に決めるなら、
「入れたらこうする」だけではなく、
「入れなかったらどうするか」まで話しておく
これがかなり大事です。
5. 「赤字になったときの順番」を先に決める
これはかなり効きます。
家計が厳しくなったとき、
その場で
- 何を削るか
- 誰がどこを我慢するか
- いつまで耐えるか
を決めようとすると、揉めやすいです。
だから先に、
赤字になったらやる順番
- ぜいたく費を減らす
- 固定費を見直す
- 貯蓄額を一時調整する
- ポイントや商品券など現金以外も使う
- 必要なら働き方や副収入も検討する
のように、
順番だけでも決めておく 方がかなりラクです。
「何かあったらその時考えよう」は、
精神的にきついです。
6. 夫婦で話すときは、「正解探し」より「ズレを減らす」
ここは伝えたいポイントです。
夫婦でお金の話をするとき、
つい
- どっちが正しいか
- どの案が得か
- 一番効率がいいか
に意識が向きます。
でも、育休前はそれよりも、
今、前提がどこでズレているか
を見る方が大事です。
たとえば、
- 夫は「給付金があるから何とかなる」と思っている
- 妻は「その後の復帰が読めないのが怖い」と感じている
この場合、
争点はお金そのものではなく、
見ている時間軸が違うこと です。
だから、夫婦会議では
正解を決める前に、
何を不安に感じているかをそろえる 方が進みやすいです。
7. 迷ったら、この順で話せばまとまりやすい
夫婦で話す順番は、これがかなりやりやすいです。
① 収入はどこまで下がる可能性があるか
夫側、妻側、それぞれの変化をざっくり共有する。
② 最低限いくら必要か
生活を回すための下限を出す。
③ 何を守って、何を削るか
価値観を先にすり合わせる。
④ 保育園・復帰の前提をどう置くか
楽観前提だけにしない。
⑤ 崩れたときの立て直し方
順番だけでも決める。
この順番なら、
感情だけの話になりにくいです。
まず読んでおきたい関連記事
生活防衛資金をどれくらい持つべきか見たい人へ
→ 育休前に生活防衛資金はいくら必要?|先に確保したい最低ラインを整理
夫婦でお金の話をするときに揉めない進め方を見たい人へ
→ 夫婦で育休のお金を話すときに揉めない進め方|感情ではなく順番で話す
全体像から順番に見たい人へ
→ 男性育休のお金ロードマップ|何から考えればいいか分かる全体地図
まとめ
育休前に夫婦で決めるべきお金のことは、
節約テクニックより先に、前提をそろえることです。
特に先に決めておきたいのは、
- どこまで収入が下がっても回すか
- 何を削って、何を守るか
- 妻側の収入をどう見込むか
- 保育園と復帰をどう前提に置くか
- 前提が崩れたとき、どう立て直すか
です。
実際、育休まわりのお金は
父側の育児休業給付、妻側の出産手当金や育休給付、復帰後の時短就業給付などで動きます。
だからこそ、夫婦で同じ前提を持っていないと、後からズレやすいです。
結論はシンプルです。
夫婦で先に決めるべきなのは、細かい計算より前提です。
前提がそろうと、家計はかなり崩れにくくなります。
次に読む|夫婦で育休のお金を話すときに揉めない進め方
ここまで読んで、
「決めるべきことは分かったけど、実際どう話せば揉めにくいのか」
まで進めたい人は、次にこちらを見るのが早いです。

